2011年8月27日土曜日

わかやま新報に掲載

本日8月27日(土)の日刊「わかやま新報」にらくらく写真教室の記事が掲載されました。

第6回らくらく写真教室の開催日程や講師西山武志先生のご紹介をいただいています。

らくらく写真教室では楽しく写真を学んでみたい方を募集中!

※見学は無料なので、お気軽にご連絡ください。


2011年8月24日水曜日

作品の講評会(8月)

8月の撮影会(醒ケ井とMIHO MUSEUM)の講評会を行いました。
今回はフィルムで撮影された受講生の作品をご紹介します。



らくらく写真教室では、受講生の好みによって「デジタルカメラ(主にJPEG)やフィルムカメラ(リバーサルフィルム)」というように使用機材がことなります。そして、講評会でデジタルとフィルムの写真を見比べると、写真の雰囲気が大きく異なるのが受講生にも感じられているようです。

デジタルの画像は、メリハリのある色再現とシャープネスでややあか抜けた感じに写ることが多く、フィルムの写真はその裏返しのように、濁った色合いとぼんやりとした画が中心になることがあります。

とくに、最近のデジタルは性能も高く、陰影の階調がゆるやかなので「JPEGかつピクチャーモードをスタンダード」で撮影していると軟調の画像になちがちとなっています。このあたりは難しいところで、RAWデータを扱えるならばソフトウェア上で調整すると大部分の解決ができるのですが、JPEGを主体に撮影される場合にはできるかぎりにおいてはカメラ側のセッティングで補う形となります。

しかし、同時にJPEGでコントラストを上げるのは階調が破綻するリスクの発生も生み出します。

出来るかぎりRAW+JPEGで撮影するほうが解決策としては望ましいのですが、人によっては枚数や手軽さ、RAWを扱えないこともあり見識の分かれるところです。

フィルムは、シャープ感や解像感こそ劣るものの、自然な色再現やほどよい黒潰れが逆に味としてはたらくことが多く見受けられます。

結局のところ、それぞれにメリットとデメリットが存在するので、デジタルはフィルムを目指し、フィルムはデジタルを目指すような画づくりを求めるとバランスのよい仕上がりになるように感じています。

前置きがながくなりましたが、今回はフィルムで撮影された受講生の作品を講評します。
(※画像はプリントからスキャンしています)




写真上:小川 久味
醒ヶ井の梅花藻を撮影。夏の青空が清涼感を醸し出す水面に美しく反射しています。じつはまわりに多く存在する人工物を上手に排除しているところも見逃せません。ゆらゆらと揺れる青と緑の風景が時間を忘れさせるような美しさが良い。





写真中:湯川 節子

MIHO MUSEUMにあるトンネル出口付近の写真です。写真の角度は若干傾いていますが、結果的にみると放射状にのびた吊り橋の迫力をさらに高めてます。右下部分の歩行者もよいアクセントで、フィルムの粒状感さえもうまく作用した力作です。





写真下:畑中 昭

もともと造形と光陰を中心とした写真作品を数多く手がけている受講生の作品。今回の講評会ではトンネルを横に撮影している写真が多い中、縦撮りの写真が目を引きました。トンネル上部のグラデーションにも粘りがありコンクリートと光を合わせた造形美が光ります。







講評:西山武志


2011年8月16日火曜日

MIHO MUSEUMで撮影会

前回のつづき。

蒸し暑い日差しの中、お昼過ぎまで醒ヶ井にて撮影会を行った後、太陽の日差しを背中に次のロケ地へと移動しました。
今度は滋賀県甲賀市信楽町にあるMIHO MUSEUMでの撮影会となります。

バスは信楽ICから降りて、少し山深いところをしばらく走りながら現場まで移動(信楽ICを降り、16号線を経由して12号線に入るルートが車では走りやすいと思います)。MIHO MUSEUMに到着すると、敷地にはきれいに整備された駐車場がありました(バスの駐車も可能、駐車料金も無料)。

そして、らくらく一同は駐車場からほんの少し歩き、チケット売り場を目指します。チケット売り場にはMIHO MUSEUMの風景を撮影した写真が展示されている休憩スペースやミュージアムショップ(美術館棟にもあり)、レストラン(美術館棟にもあり)などがあります。さりげなく傘などもありますので雨や日よけの傘などを忘れてしまっても大丈夫です。

チケットを購入したら、美術館棟までの移動となりますが、美術館棟は数百メートル離れたところにあるので、ここでは運転手付きの電気自動車に乗車しての移動がメインとなります。もちろん、徒歩での移動も可能ですが、真夏の昼間なので注意が必要となります。ちなみに徒歩では7~10分程度はかかりそうです。
途中には、山の中を抜ける大きなトンネルがあり、そこは異空間のような景色なので写真撮影のポイントにもなると思います。トンネルを撮影したい場合は徒歩での移動をおすすめします(帰り道でも大丈夫)。

そして美術館棟に到着、入り口でチケットの半券を切り建物の中に入ると大理石の壁一面にたくさんの光が差し込む構造となっており、屋根の支柱が影となって屋内のいたるところに伸びていました。ここでは光や影を目的とした写真を撮ることができそうです。ただ、完成された建築デザインなので、自分なりの味付けをするには少々苦労を要する場所かもしれません。

また、美術館ですので、撮影禁止の場所では撮影は行わないようにマナーを心がけての撮影となります。基本的には館内のオープンスペースで自由に撮影をしながら、古代エジプト・ギリシャ・ローマ・アジアなどの遺跡、美術作品も同時に見学をさせていただきました。展示品は価値のありそうなものがたくさんあり、想像以上のボリュームです。

もう一つ、写真とは離れますが、館内には緑の美しい「PINE VIEW」というカフェがあり、こちらのカフェには値段の割にかなり味付けの整ったデザートがあるのでおすすめです。一休みに、ちょうどよいのではないでしょうか。

※訪れる場合にはシーズンにより休館の場合もありますので、MIHO MUSEUMのHPにて開館スケジュールをチェックされたほうがよいと思います。

受講生の作品は、8月の講評で掲載します。


2011年8月11日木曜日

醒ヶ井で撮影会

滋賀県米原市の醒ヶ井にて梅花藻の撮影会を行いました。

いつものように和歌山から貸切バスで滋賀県に向けて出発。途中、高速道路で渋滞にまきこまれましたが、おおよそ2時間半で現場付近に到着しました。

米原ICを降りると、伊吹山の雄大な景色を目前に拝むことができるので、のんびりとした風景を横目にしながらバスは醒ヶ井駅を目指します。
醒ヶ井駅の隣にはバスも置ける駐車場がありますが、炎天下での徒歩移動を考慮して少しでも現場に近い臨時駐車場で停車。

臨時駐車場は21号線を法善寺より100メートルほど東へ進んだところにありました(看板あり)。
ここからだと徒歩で100メートルくらい歩けば地蔵川にたどりつくので便利ではないでしょうか。

現場に到着すると地蔵川はすぐ目の前にあり、透き通るように透明な小川の中で梅花藻が小さな花を咲かせていました。今回は熱中症をさけるためにも短時間の撮影会となりますので、急ぎ足で撮影を開始。

先生もPLフィルターを利用して水面の反射を調整する方法などの指導にあたります。PLフィルターを使用すると、水面の反射を抑制できる効果があるので、水の中にある梅花藻がはっきりと写りますが、同時に露出が暗くなりシャッター速度も低くなるので、そのあたりにも注意しながらの撮影が必要でした。

また、地蔵川もきれいですが、醒ヶ井宿で栄えた古い宿場町の建物も風情があるので、こちらも面白い撮影ポイントとなります。

そして午後からはMIHO MUSEUMに移動しての撮影会となります。

つづく


2011年8月4日木曜日

西山塾のHP更新!!

西山武志写真塾のホームページを更新しました。

少しですが、塾生の作品ページにそれぞれの作品コンセプトをUPしておりますので、どうぞご覧ください。
(当ブログの左側メニューバーの1番下に各HPへのリンクがありますので、そちらからどうぞ)

ちなみに西山塾とは、それぞれの写真家がオリジナルの写真集を制作して発表することを目的とした写真教室です。
その写真集は1つのテーマをもとに、1人の写真家が実際に見てきた眼差しが1ページごとに刻まれています。

少し切なかったり、人生を生きる中で新しい発見に感動したり、探究心と素直な気持ちを写真で表現した内容が含まれている。そんな写真集です。

今年の3月にはNHK和歌山放送局にて塾生の写真集を発表しました。初めての試みでしたが、多方面の方々にもご協力をいただいたのもあって、たくさんの方に写真の大切さと魅力を伝えることができたと思います。

そして、塾生たちはすでに新しい写真集の発表に向けて徐々に制作を進めています。

展示会は2012年4月頃に前回に引き続きNHKでの発表を予定しています。

どうぞお楽しみにしていてください。



また、「らくらく写真教室 第6回写真展」も11月の展示会に向けてそろそろ準備の季節です。

こちらは楽しくわいわいと学びながらも、写真のツボを押さえた作品を展示する予定です。

受講生の皆さんも優しくてフレンドリーな方ばかりなので、お気軽にご来場ください。

2011年8月1日月曜日

作品の講評会(6月・7月)

今回は6月のD1グランプリと7月のモデル撮影会の2回分の講評会を行いました。

こちらのブログに載せられないのが残念なくらい、たくさんの良作と迫力のある作品に恵まれました。
それらの中から少しだけですが写真作品を紹介します。




D1グランプリ写真上:野上 博
雨で濡れた路面の中、派手な黄色のレース車両を流し撮りすることで、画面から車が浮き上がったように見えるシンプルな写真が好印象。タイヤから迸る水しぶきも重要なポイントになっています。




D1グランプリ写真下:中山 意志男

横滑りしながら走る2台の車が、ギリギリのラインで競り合う瞬間を撮影。押し出されるようにコースアウトしたマシンをベストなアングルで写真に撮っています。作者が自分で選んだ撮影場所のポジションも的確で、タイヤから砂を巻き上げているところもちゃんと写っています◎




モデル写真上:福島 淳二
新しく入ったメンバーですが、撮影のテクニックは十分な水準にあると思います。モデル撮影の構図にもまとまりがあり、スッキリとして見やすい写真になっています。できれば画面全体の四隅に窮屈感があるので、もう少しだけゆとりを持たせると、より安定感のある作品となるでしょう。



モデル写真下:久保 勉
こちらの作品は、モデルの特徴的な髪の毛のラインと背景のカラフルな色合いを上手に組み合わせている作品です。一見、ポップで可愛らしい雰囲気の写真ですが、さりげなく狙い所をしっかり押さえているように感じます。




講評:西山武志